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執筆者の写真秋山妙子

感情の着地点を設定すること

サロンのメニューに、「グリーフマッサージ 光の雨」という施術があります。

これは足の悪いお客様への施術から始まり、

その後、深い悲しみの中にいるお客様がどんな圧も痛がったことから、弱い圧なら受け入れられて、さらに悲しみに作用することに気づき改良されました。ひたすら体を優しくなで続けるという施術です。

このメニューを作ったものの、私自身では受けたことが無く、お客様の感想を重ねて、「どうもお客様の中でこういうことが起きているらしい」という推測をしながら、HPの文章を書きました。 https://www.iki-aoyama.com/blank-10

施術を重ねているうちに気づいたことがあるのですが

「感情を開放したい」

つまり 「泣きたい」 「悲しみを浄化したい」 「怒りを鎮静させたい」

と宣言して、またはその目的を持って施術を受けにいらっしゃるお客様には、施術が空振りするというか、から滑りしてしまうというか、その目標地点に到達できないようです。

それは例えば、私がお客様に

「それは辛かったですね、抑圧されていたのですね、ここは思い切り泣ける場所ですよ、さあ泣いてください、さあさあ」

というようなことを、お客様自身でやってしまうからではないかと思うのです。

感情は細やかで無限のグラデーションがあります。

悲しみといっても、秋の夕方のようなもの、内臓を引きちぎられるようなもの、記憶が飛んで思い出せないものもある。

開放はどうでしょう。鎮静でしょうか、浄化でしょうか、それは体がどうなることでしょうか。さっぱりする、せいせいする、ほっとする、さめざめとした体感が残る、などなど。

自分で自分の感情を制限した上で、到達点を決めて、施術時間内にそこにたどり着こうとすること。

それはけっこう乱暴なことで、脳も感情も体も、その注文の意味が理解できず、混乱してしまうのではないかと思います。

「あー、きもちいいなあ・・・・」

という施術を受けながら、感情のどの部分がどこにむかってどうなるのか、それは本当に「中の人(感情?魂?)」にお任せして、ただ、横になっている、そんな気持ちでどうぞ。

体を動かすのはひっくり返るときだけです。あとは静かに。

強圧しか受け付けない!という方も、

「なんでこれで軽くなるんだろう」

と首をひねって帰られます。

ご興味のある方は是非お試しください。

(自分の思いは、どうなってゆくのかな)

(ゆるゆると、川をくだっていくように)

そんな、気持ちで。

ではでは、サロンでお会いしましょうね!


お待ちしております。

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